薬王堂気まぐれ通信使№857 2024-5-16~19
Yakuoudo Capricious Communications Satellite
5月16日(木曜日)午後から休みを取って妻と自家用車で高知に行くことにしました。
目的は17日に牧野植物園に行くこと、18日に牧野富太郎氏が若き頃によく登ったとする横倉山に行くことでした。
午後1時過ぎに出発して山陽自動車道を大阪方面に進み倉敷から分岐して瀬戸大橋線に入りました。
瀬戸内海に浮かぶ与島インターで30分ほど休憩してから高知に向けて車を走らせました。
高知に着いたのは5時半過ぎでした。
午後6時からは全国から集まった薬学関係者との懇親会がありましたが何とか間に合いました。
久しぶりにお会いする方々との懇談でしたので盛り上がりましたね。
懇親会終了後も高知の友人と会いゆっくりと話しが出来ました。
というわけで初日の高知では有意義で楽しい時間を過ごすことが出来ました。
17日:牧野植物園正門前に朝10時に集合しました。
全国から集まった植物好きの方々は私たちを含めて20数名でした。
昨年に話題となったNHKドラマ「らんまん」の影響もあってか正門前には牧野富太郎博士の説明板が掲げられていました。
土佐の野山で見られる草木を見ながら本館へと進みます。
代表的な植物を紹介してみましょう。
ミヤマコナスビ
ヒメアリドオシ 種子
サカワサイシン 花
ヤマジオウ
コショウノキ
クサナギオゴケ(ヤマワキオゴケ)
ヨコグラノキ
植物園園長先生の説明やスタッフの方々の協力を受けながら植物研究施設などを案内していただきました。
講座では弘法茶(きんまめ茶)として各地域で飲用されているカワラケツメイのお茶が美味しかったですね。
各棟の施設は自然との係わりを考えたユニークな造りになっていました。
広屋根から落ちる雨水でイを育てたり、水をくみ上げて水生植物を育てたりとよく考えられて構成されていました。
一般公開はされていませんが牧野富太郎博士が収集した書籍文庫も見ることが出来ました。
サカキカズラ
ヤマトグサ
ヤマアジサイ
ナガサキシダ
オクマワラビ
キイジョウロウホトトギス
ベニシダ
アマクサシダ
クジャクフモトシダ
イシカグマ
バイカオウレン
シロヤマブキ(種子)
スエコザサ 説明
オキナグサ(花穂)
シーボルトノキ
クマシデ
アリマウマノスズクサ(花)
ムカデラン
ガンゼキラン
ビロードムラサキ
ミミズバイ
イヌムレスズメ
マルバチシャノキ
トビカズラ(アイラトビカズラ)
などなど・・
皆さんと記念撮影!
薬用植物園に置かれた大塚敬節先生の顕彰碑に会うことが出来ました。
50年前、私は大塚敬節先生より漢方医学を教わりました。
今回同行した妻との結婚式で仲人もしていただいた大恩人です。
大塚敬節先生も土佐出身で、若くして上京した牧野富太郎博士とは同郷の間柄ということで東京でよく話し合った仲と聞いています。
牧野植物園はよかったですね。またゆっくり見学したいものです。
17日は夕方から横倉山のある越知町の古風な旅館に向かいました。
私は過去に何度かこの宿に泊まったことがあります。
水洗トイレや横軸、カラオケ用レコードも懐かしかったですね。
18日:横倉山
朝7時過ぎには朝食を済ませ旅館で休養すると言う妻を残して友人と二人で横倉山に登ることにしました。
今回で私は5回目の横倉山詣でとなります。
杉原神社にご挨拶をして登り始めました。
杉原神社社叢
途中で印象に残った植物を記録してみました。
ギンリョウソウ
キヨタキシダ
シノブ
トチバニンジン
トチバニンジンの群生
フタリシズカ (ヨニンシズカになっている)
牧野富太郎博士自筆歌碑 裏
アオテンナンショウの仏炎苞内を覗く
クマワラビ
ヤマアイ
ヤマカガシの幼蛇
140年前に牧野富太郎氏が発見し命名したヨコグラノキは弱ってきているようでしたが枯れ枝を残しながらも若葉をつけていました。↓
牧野富太郎博士発見のヨコグラノキの前にて 2024年5月18日
横倉山の案内をしていただいた山地先生と私=牧野富太郎博士発見命名したヨコグラノキの前にて・2001年8月14日 当時のヨコグラノキの実
ツルデンダ(石灰岩壁を好むシダ)
カヤラン
ヤマジオウ
アケボノシュスラン
シケチシダ
ナンゴクナライシダ
コオロギランを探しましたがまだ芽生えていないようでした。 (2001年8月14日撮影=コオロギラン 花のアップ)
エビネ
ツルシキミ
イヌザクラ
シーボルトミミズ
コハウチワカエデ
横倉山の一部、畝傍山展望台から・・遠く高知市、
ヤブレガサ
ミヤマフユイチゴ
ナツトウダイ
コモチマンネングサ
タニギキョウ
ハクモウイノデ
ヒメノキシノブ
ヨコグラツクバネ
ヨコグラツクバネ
サカワサイシン 花
マメヅタラン
カキラン
などなど・・
横倉山にはいつ来ても発見するものがあります。
いい山でした。
広島に帰る友人を佐川駅まで送り届け妻と二人で国道33号線を伝って松山に向かいました。
18日の夜は道後温泉でゆっくりして19日の朝、フェリーに乗って広島に帰ってきたという楽しい旅でした。